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ブラックベリージャム

こちらは成人向け小説です。
18歳未満の方の閲覧は固くお断り致します。

新規衣装(黒スーツ)ありがとう…
ショートパンツは正義
DLCも楽しみすぎる 本当にアライズありがとう

 その始まりは、ほんの些細なことだった。
 双世界統一を祝う催しが終わり、二人が生活する家に帰って今日の思い出を話しながらジャケットを脱ごうとした時、ふとシオンと視線が交わる。たったそれだけのことなのに、幾度も肌を重ねてきたためか、シオンの熱を帯びた視線が意味すること、そしてアルフェンの心臓を揺らす思いが何か考えずともわかった。
「アル、フェン」
 先に口にしたのはシオンだった。部屋を照らす明かりから離れるように、ゆっくりと足を動かしてアルフェンのもとへ歩み寄る。背に光を受けているため表情を読み取ることはできなかったが、それでも薄い唇が控えめに開かれたのがわかった。
 小さな足音は目の前で止まる。そしてシオンは耳まで真っ赤にしながらアルフェンの胸元に顔を埋めると消え入りそうな声で呟いた。
「……したいの」
 アルフェンにしか届かない、アルフェンにだけ向けられた言葉。鼓動は眠っていた欲望を引き出すかのようにどくりと強く鳴る。
 視線を下ろした先には紅潮したうなじがあり思わず生唾を飲み込んだ。腹の奥底から沸き上がり、飲まれてしまえば本能のまま彼女を食べ尽くしてしまうような獣性を必死に理性で押し止め、腕を伸ばし細い身体を抱きしめる。まるで小動物のようにぴくりと震えたのち、シオンは顔を上げた。
「……だめ、かしら……?」
 二度目の言葉。アルフェンと性行為がしたいと訴えかけてくる瞳は劣情で濡れていて、今すぐ唇を奪ってしまいたかったが、手のひらに爪を強く食い込ませなんとか平静を保った。
 シオンの頬に手をのばし、甲でその柔らかさを感じながら髪に触れる。薄紅の髪をまとめていた黒いリボンを引っ張ると抵抗なくするするとほどけ、ふわりと下ろされた髪に口づけをした。
「……嫌なわけないだろ。俺も、したかった」
 意図せず力がこもってしまったままぐいとシオンの腰を引き寄せて啄むようなキスを交わす。気持ちよさげに目が細められたのを見て、舌を隙間から差し込んで絡めあわせた。上がっていく体温を鋭敏な感覚器で受け止めながら、味も触感も楽しんでいく。
 ソファになだれ込むようにして座るが、ジャケットの硬い布地が動きづらく、リボンタイと一緒にはずして床に放り投げた。明日になったら怒られてしまうかもしれないが、今はそれに気を配れるほどの余裕はない。シオンもまた呼吸が荒くなってきてリボンタイを外してやったが、ジャケットはなんだか脱がせたくなくてアルフェンは手をとめた。細身のスーツ姿は、生まれたままの姿とはまた違った形で身体のラインを描き出す。
 ただ綺麗で、そして同時にひどく扇情的だった。
「アル、フェン」
「……好きだ。シオン」
 シャツのボタンを一つずつ、焦れったささえ与えるようにゆっくりと外したのち、背中に手を滑り込ませ下着の金具に指をかける。
 露になった胸の先はつんと張りつめていて、食べ頃だと言わんばかりの色をしている。それを口にくわえ舌の先で転がしていくとなんだか甘い味がして、アルフェンは今日食べたブラックベリーのジャムを思い出した。丁寧に作られたのであろうそれはとても美味しく、甘いものが特別好きというわけではないアルフェンも気に入る代物だったのだ。
「ふぅっ……! きもち、いい……! あっ!」
 かぷりと先端の果実を噛んで吸い上げるとシオンの口から一際甲高い喘ぎ声が漏れる。アルフェンの行動一つ一つに反応し身を捩らせていたが、決定的な刺激がないことがもどかしいのか内腿が寂しげに擦り合わされたのを見て、心の中に抑え続けていた感情に再び炎が灯った。
 今日のシオンの衣装はショートパンツとなっており、大腿が惜しげもなく他人の目に晒されてしまうものだった。一瞥することはできてもこの肌に触れることができるのは自分だけと幾度も心の中で繰り返し、煮えたぎる独占欲を必死に押さえ込んでいたのである。
「足、こっちに向けられるか?」
 アルフェンのその声で、やっと寂しくてたまらなかった足に、そしてその先に触れてくれるとシオンは思ったのであろう。伸ばされたそれを指先で撫でたあと自分しか触れない大腿に口づけを落として、シオンの足を彩るものを一つ一つ外していく。
 抵抗することなくとろけた瞳でそれを見ていたシオンだったが、剣を模した飾りに手をかけた時にはぴくりと身体が反応した。これが案にアルフェン自身を意味していることをシオンもまた知っている。アルフェンはほくそ笑みながらその飾りだけ外すのをやめた。
「足、広げて」
 アルフェンの言葉に従い、シオンは羞恥に目を潤ませながらもゆっくり開いていく。
 二人がけのソファの上には、胸元を露わにして足を広げたシオン。いやらしい格好を強いているはずなのに嫌がる様子は全くなく、それどころか彼女自身もとても興奮しているようだった。
 初めて身体を重ねたときは下着を見せるだけで恥ずかしがっていた。今もその気持ちは変わっていないのかもしれないが、その先の快楽を知ってしまったのである。
 すっかり準備は整いあとはもう目の前のごちそうをいただくだけであり、シオンもまたそれを望んでいることだろう。はくはくと薄い唇を動かして、必死にアルフェンの名を呼ぶ。
 けれどまだダメだ。もっと愛という名の砂糖を入れてどろどろに溶かしたい。甘くとろけるような、それでいて彼女が耐えられるギリギリのもどかしさを与えたい。
 固く張り詰めていて苦しささえ感じていた下半身を解放すると、天井に向かってそそり立つ、凶暴とすらいえるような屹立がシオンの前に顕になる。それで貫けばシオンの薄い腹など全てアルフェンのもので満たしてしてしまうことが可能だ。
 そんなものを前にシオンはただ喉を鳴らす。それが欲しくて仕方ないといった顔であった。
 シオンの格好はシャツの胸元を乱し、足を飾っていたものを外されただけで、まだ服を着ているといった体裁は整っていた。けれどアルフェンの屹立を目にすると、自分から黒く彩られた指先を伸ばし果肉を隠すショートパンツを脱ごうと動き出す。
 愛しい妻が、自分のものを受け入れるため自ら服を脱ぐ。それはアルフェンの興奮をより強いものにしたが、強い精神力でアルフェンはシオンの行動を静止した。
「ダメだ、シオン。脱がないで、そのまま後ろ向いて」
「えっ……?」
「膝をついて……そう。そんな感じだ。あとは太ももの力を入れててくれ。上手にできたらご褒美をあげるから」
 黒い布地に覆われた柔らかな臀部と、内腿が寄せられたことによって作られたほんのわずかな隙間。そこに、アルフェンは自分の肉棒を差し込んだ。
 腰を打ち付けては引き寄せるのを繰り返すと、先走りとシオンの汗が混ざり合い潤滑剤となってぐちゅぐちゅと水音を立てる。熱い吐息を漏らすながら、シオンは必死にアルフェンの屹立を大腿で挟み込んでいた。
「アルフェ……あんっ! んんっ……!」
 上半身はソファの背に押しつけられており、白い乳房の形が変わるのと同時に先端の果実も擦られていく。黒いショートパンツの中はすっかりとろとろになっていてアルフェンのものを待ちわびているのだろうが、そこには触れずただ内腿の隙間に肉棒をねじ込んでいく。
 気持ちいいが達するまでにはいかない快楽が嫌なのだろう、シオンはなんとか体勢を変えようとソファの背に手を伸ばすが、アルフェンはそれをぐいと掴んで強く腰を打ち付けた。ずちゅと音を鳴らしながらシオンの足を犯していく。
「やっ。あるふぇん、あるふぇん……! 欲しい、のっ……!」
「シオンは良い子だからもう少し我慢できるよな?」
「んんっ……! や、だぁ、いれて……っ!」
 内腿は膣とは違い、熱をもってアルフェンのものを締め付けてくるわけではない。けれどショートパンツを脱ぐことを許されていないシオンはまるで貞操帯をつけられてしまった可哀想な兎のようで、溢れんばかりの愛液でそれを濡らしていく。
 はくはくと声にならない声で何度もおねだりをするシオンの姿と、ぞくぞくとせりあがってくる全容がつかめないほどの快感。もうすっかり冷静ではいられなかった。
「悪い、出るっ……!」
 アルフェンは自分のものを引き抜くと、そのままシオンの臀部の上に精を吐き出した。白い肌を覆う黒い布地が、欲望にまみれた体液で汚されている。貞操帯を付けられたままアルフェンの欲望を受け止めたシオンは顔だけをこちらに向けた。
 乱れた胸元と白濁で汚された臀部、そして汗と先走りが混ざったものがまだ内腿には残されていて、今しがた精を吐き出したばかりだというのに、その暴力的な光景にアルフェンはくらくらしそうだった。
「汚れ……ちゃったわね」
「すまない、つい――ってシオン!?」
 流石にやりすぎてしまったかと思い、贖罪の意味も込めて抱きしめようとする前に動いたのはシオンだった。ソファから降りるとカーペットの上に膝をついてアルフェンのものを口に咥え、最初よりはずっと上手くなった舌使いで精液ごと舐めとっていく。
「シオン、ダメだって……!」
 屹立はみるみるうちに固さを取り戻し、同時に冷やしたはずの脳内も熱が上がっていくようだった。向けられた瞳の睫毛はこんなにも美しいのに、その下の眼は快楽を求めて濡れておりひどく官能的だ。
 亀頭をぺろりと舐めた時、ふとシオンの動きが止まった。肉棒を握っていた右手はゆっくりとシオンの足の間に持っていかれ、貞操帯越しのじっとりと濡れた秘部に触れる。
「もう……私っ……! 我慢、できないの」
 シオンは縋るようにアルフェンを見上げ言った。どくどくと早鐘を鳴らす二人分の鼓動が静かな部屋に響き渡っているようだった。
「……よく我慢できたな。偉いぞ。約束通りごほうびをあげなきゃな」
 シオンを強く抱きしめて耳元で囁くと、そのまま床に押し倒し足を上げさせてショートパンツに手をかける。白桃色の下着はもうぐっしょりと濡れていて、脱がす際に銀糸が空中をつたった。
 羞恥でいっぱいになりながら、それでもシオンはご褒美を求めて自ら秘部に手をかける。アルフェンはそこに太く巨大な杭を当てて、静かに呟いた。
「じゃあ、挿れるぞ」

 採りたてブラックベリーに愛をたくさんいれてじっくりと。レモン汁のようないたずら心は美味しさを作る大事な秘密。
 出来上がった甘い甘いジャムを今、いただきます。