日記
FINCAさんで推し香水を作ってもらいました!レポ
推し香水作るのめちゃくちゃ楽しかったです…!!
4500文字くらいあるのでお時間のある時にどうぞ!
「推し香水」
昨今様々なメーカーからキャラクターをイメージした香水が出ており、実際にそれを購入して楽しんでいる方も多いと思う。推しカプがセットで出ていたのは記憶に新しいところだ。
そんな中、「Twitterで推し香水を作ってもらった」という話題を見かけたことがある。推し香水を作ってもらえる、それはどういうことなのだろうか。前々から気になっていたため、今回友人とともに推し香水を作りに行ってきた。
今回行ったのは新宿にある「FINCA」さん。
お店の詳細については公式HPを見て欲しいのだが、概要を話すと「重ね付け」という独自の手法で、さまざまなイメージの香りを提案しているお店である。
予約は必須ではないようだが、web予約が可能であるため来店が決まっている場合は予約を勧める。インタビューシートというものがあり、こちらを来店前に記載して持参するとスムーズに創香をすることができる。来店時に記載することもできるようだが、この推しに対する思いをその場でまとめることは到底無理だと思ったため事前に記載した。
※インタビューシート作成時やスタッフさんとの会話、完成した香水などについて、公式物と誤解されるのを防ぐといった理由から、キャラクターの名前を記載したり写真をスタッフさんに見せたりすることは不可となっている。
そのためこのレポ内でも実際に私がどのキャラクターをイメージして作ってもらったか記載はできないのだが、雰囲気で察していただければ幸いだ。
前置きが長くなってしまったが、以下が私がインタビューシートに記載した内容だ。
概要:人間ではなく亜人型のモンスター。3段階に分け姿形が変化するものの最終段階。このモンスターはオスのみしかいない。
上半身は緑、下半身は白を基調としており、胸から背中にかけ赤いプレートのようなものが身体を貫いている。頭頂部には刃状の突起がある。肘には刀のようなものがついているが、何かを守るためでなければそれを使うことはない。
超能力と格闘技、どちらも使用することができる。礼儀正しく、武人と表現されることもある。
身長は女性の平均身長よりもやや高い程度。
今回は1/4096の確率で出現する「色違い」のものをお願いしたいです。色違いになると緑→薄群青、赤→オレンジと色が変わります。出会い:100までレベルがあると仮定すると6レベルの時に出会った。現在は姿形の変化において最終段階であるが、出会いはいちばん最初の段階。どうしてもこのモンスターの色違いを仲間に入れたかったため、7時間ほど粘った末に出会うことができた。
現在はレベルも最大値であり、体力や瞬発力などを鍛え、努力の末このモンスターがもてる最高の値に到達している。性格:昔はあまり物事を深く考えないタイプであったが、現在は晴れ晴れと明るいものになっている。
よく懐いてくれており、褒めてもらいたいがため技を急所にあててみたり、瀕死になりそうな攻撃をなんとか耐えてくれたりする。打たれ強い。愛称をつけている。
パーティ内にはメスの相棒と、自分の未来の姿のモンスターがいる。どちらも色違いである。
推しへの内容をまとめるのに1時間かかった。どんどん書きたい内容が増えていってしまい全くまとまらなかったが、削ることもできなかったためそのまま記載した。
このインタビューシートを持参し、こんなに長くて大丈夫なのかという申し訳なさと、香水を作るという初体験への高揚感を抱いて新宿へ。大通りから路地に抜け少し歩いたのちお店に到着。スタッフさんに予約していた旨を伝えるとすぐに案内された。
今回は友人と一緒に行ったのだが、それぞれ一人ずつスタッフさんがついて担当してくれることに。スタッフさんはとても綺麗なお姉さんであり、このお姉さんに今から推しについて語るのかと思うと正気に戻りそうだった。本当にいいんですか?
始まる前に創香の流れや料金について説明。先ほど記載したようにスタッフさんは推しの画像を見ることはできないが、お客さんは自由であるためたくさん推しのことを考えながら作っていきましょう!と言ってくれた。オタクに対してとても優しい。
スタッフさんと向き合う形になったカウンターには約60種類?ものの香水のボトルが段になって並んでおり、その中から推しのイメージに合わせて選び「重ね付け」をしていくことで推し香水を作っていく。
初めに持参したインタビューシートを見せ、それをスタッフさんが見ながら丸印をつけていったり質問を投げかけてくれたりした。
私の場合、そもそも人間ではないためややスタッフさんが戸惑っており申し訳ない気持ちを感じた。しかし、スタッフさんもインタビューシートを見ながら「喋りますか?」「どのような関係ですか?」「動物に近いですか?」など様々な質問を投げかけてくれ、私が抱いている推しのイメージを掴もうとしてくれていた。この時点で感謝しかない。
以下は覚えている限りでスタッフさんが聞いてくれた質問と私の回答を並べていく。
Q、どのような関係ですか?
A、主従関係ではあるが、仲間であり友達でもある。Q、戦うとありますがどのような形ですか?
A、本気で戦うのではなくトレーナー同士が戦いますか、と同意しあって戦う。殺しあったりするものではない。Q、スポーツに近い形ですかね?
A、そうです!Q、この推しくんは仲間の中でどのような立ち位置ですか?
A、ずっと長くいてくれて中心人物のような……。けれど目立つタイプではなくナンバーツーのような……。Q、懐いてくれている、とありますがこれは依存や執着といった形ですか?
A、いいえ「主人好き!」といった形です。動物の飼い主に対する愛情に近いのかもしれません。Q、モチーフになった動物はいますか?
A、いないですね……。人間の形をしたキャラクターに刀や刃などが組み合わさった形です。Q、男らしいですか? それとも中性的ですか?
A、中性的ですねQ、年齢は?
A、そういう設定はなくて……。Q、お客さんの中でのイメージは?
A、15〜16歳くらいですかね。Q、かわいい、綺麗、かっこいい、etc… この中でのイメージに近いのは?
A、「綺麗」です。Q、春夏秋冬、どれがイメージに近いですか?
A、夏……初夏ですかねQ、まだ暑くはない爽やかな時期ですかね?
A、そうです!
他にもたくさん聞いてくれたのだが、思い出せる範囲ではこのくらいであった。
そして最後にどこが最も大事なポイントか聞いてくれた。私の場合、色違いということを大事にしたかったのだが、香水自体に色がついているわけではないため色違いと言っても難しい。そこで色違いであることに対し推しがどのような思いを抱いているのか、私がどのように考えているのかを話した。
「色違いなので他の子とは少し違います。けれど、見つけてくれてありがとう、といった気持ちを推しが抱いていたら嬉しいです」
といった内容である。もうこの辺は私の妄想だ……。推し自身に確固たるキャラクター性があるわけではないので私の希望や妄想がかなり入ってしまっているが、それも自分が作る推し香水ならではの良さだと思いたい。
以上の質問などから香水を2つを1セットにし、3セット出してくれた。2種類の香水を重ね付けした試香紙を渡され、それぞれどのようなイメージで作成したか話してくれる。
既に朧げな記憶になってしまっているのだが、どれも先ほどの会話や質問の中で出てきた内容を含んでおり感動すると共にスタッフさんの記憶力の高さに脱帽した。
私は推しについて深い思いを抱きどのようなキャラクターか詳細まで知っているが、スタッフさんは今初めて聞いたものなのである。お客さん自身でさえ固まり切っていない推しへのイメージを、会話の中から見つけ取りこぼすことなく香水の説明に取り入れていく。プロフェッショナルを感じた瞬間であった。
3セット出してくれたものの中からどれがいいか選択する。ここで私は2セットを選択し、どの点が良かったかについて話した。次いでスタッフさんから何か追加したいイメージはあるかと聞かれたが、正直もうこの時点でかなりイメージに近く、また香りも好みのものであったため悩んでしまった。
私が言い淀んでいるとまた別の質問を投げかけてくれて、その中からでてきたイメージに合う香りを提案してくれる。
このようなやり取りの最中、だんだんと嗅覚が麻痺してくるため外で香りを嗅いできても良い、といってくれたためお店の外に出て嗅いでみた。しかし正直既に鼻が麻痺してしまっている状態であり、どれも好みの香りであったため「どれもいいな……」と更に悩むことになってしまった笑(カウンターにはコーヒー豆が置いてあり、外に出なくてもそれで嗅覚をリセットすることができる)
香りを提案してもらい嗅いでみる、といったやり取りが2回ほど続いたのち、スタッフさんから以下のような提案が。
「ここに武人とあるので、もしよかったらこの香りを追加してみてもいいですか? 結構男性色が強くなってしまうかもしれないのですが……」
結論から言ってこれが本当に素晴らしい提案だった。ここで追加してくれたのは中性的イメージの推しとはやや異なり男性成分が多くなるもの。けれどその香水の名前に「刀」が入っており、推しのイメージと合致していたのである。
結果、ベースの香りと混ざり合い男性的になりすぎず中性的なイメージを保ったまま推しのイメージである武人や芯の強さなどを感じたのだ。
ここに私の推しがいる。そう確信した瞬間であった。
後ほどサイトに載っている香りの説明を読んだところ、スタッフワンポイントレビューに【「刀」の持つ鋭さや武士道の精神を表すような、芯のある揺るぎのない香り立ちです。】とあり、目を閉じてゆっくり深呼吸をした。
スタッフさんの提案後、カウンターの上にある香りは3種類。正直2種類くらいでいいかなと思っていたのだが、Aの香りをベースにBを重ねたもの/Cを重ねたもの、3種類全て重ねたものどれも素晴らしく2種類に絞ることがとても困難だった。
悩んでいる私に対しスタッフさんは「お友達と話してもいいですし、外で嗅いできても大丈夫です! よく考えてみてくださいね」と言ってくれた。
外で友人と話し3種類に決めた。この選択は間違いではなかったと強く思う。
香水を選んだ後、香りをつける順番を記載してくれたり、選んだ香水や説明カードの写真を撮らせてくれたりした。可愛く写真を撮ることができて満足だ。
30ML(単価:¥2,600-税込)を3つ購入。他に60MLや100MLのものもあるそうだが、30MLでも十分な量があると思う。創香ではなく香水の購入のみであれば予約は不要のため、今回購入したものが終わった際には買いに行きたいと思う。
最後に、推し香水を作るという体験はとても貴重で楽しいものであった。友人も同じように作ったため、その後友人の推しの香りを嗅いだりどのような会話をしたかについて語ったりしたのだが、その時間も含めとても最高なものであったと思う。
もし興味があればぜひ行ってみてほしい。ここまで読んでいただきありがとうございます。
推し香水は……いいぞ!